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2014年11月6日木曜日

Astanaの若きエース、ファビオ・アルがウィンドトンネルで2015年に向けて調整を開始

[PHOTO]初めてのウィンドトンネルでのテストに臨むアスタナのエース、ファビオ・アル

2014年のロードレースシーズンが終わり、Astanaの若きエース、ファビオ・アルがスペシャライズド本社(アメリカ、カリフォルニア州)にあるウィンドトンネルを訪れました。レースで主に使用する3つのバイク、「TARMAC」「VENGE」そして「SHIV TT」のライドポジションを見直し、エアロダイナミクスや体力温存、ペダリング効率において理想的なフォームを見つけるのが目的です。

2015年シーズンでのさらなる活躍が期待されるアルは、午前9時きっかりにオフィスに到着しました。

この日は以下のような戦略的なデータを収集することができました:

  • 80ものエアロダイナミクスにおける重要なデータセット
  • 20通りの異なる機材セッティング
  • 5通りの乗車姿勢
  • 3つの異なるヘルメットを使用したときの差異
  • 3つのバイクにおける最適と思われるライディングポジション


まずはラボに入り、課題と目的を確認します。



アルは間違いなく、世界のロードレースシーンで最も才能ある若手ライダーのひとりです。彼をはじめとして、スペシャライズドがサポートするライダーには「パフォーマンス・プログラム」を通じて、実力向上と製品開発の両面からの支援を提供しています。

スペシャライズド・レーシングの技術スペシャリストであるスコット・ジャクソンの言葉を紹介しましょう。


「アルのような優れたアスリートと仕事をするのは、いつも本当に楽しい。彼とともに2015年シーズンに向けて課題を洗い出し、克服するための作業をウィンドトンネルからスタートしました。

私たちは以前から課題のひとつとして、アルのTTポジションの改善を挙げていました。2014年シーズンにもヴェロドロームでのテストを通じてその点に取り組んできました。今回、ウィンドトンネルを利用したことで、昨シーズンに講じた対応策をさらに発展させることができました。

アルにとっての2015年を素晴らしいシーズンにする、大きな一歩だと考えています」


アルは昨年Body Geometry Fitを受けています。今回は、彼のポジションの完成度を上げる作業を行いました。アルに帯同したBody Geometry Fitのマネージャーであるショーン・マドセンは次のように話しています。

Body Geometry Fit とは? > 

「もっと快適性を向上したいという要望をアルから受けました。私たちは圧力分布マッピングを使って、彼がどんなふうにサドルに体重をかけているかを調べ、その情報に基づいて新しいサドルを選びました。それから、以前のサドルの位置が彼にとっては少し前すぎたので、新しいサドルは少し後方寄りにセットしました。それにより、ニュートラルで無理のないポジションにすることによって、高い安定性を獲得しました。シューズなどのセッティングは、以前の調整のおかげで問題はありませんでした。アルのようなトッププロへフィッティングをするのは本当に素晴らしいし、誇りに思いますよ」。

休憩をはさみ、作業を終えたのは午後6時。


「今回のミーティングには大満足です。このウィンドトンネルに入ったのは初めてだけれど、ずっと来たかった。第1の目的はSHIV TT、TARMAC、VENGEの3台のバイクに乗った時の空力特性を改善することでした。あとは、昨年ヴェロドロームでやったテストと比較して、数週間後に予定している次のテストに備えたいという希望がありました。

まだまだチャレンジはあるけれど、今シーズンはタイムトライアルが前よりずっと良くなったし、15年シーズンに向けていろいろと楽しみです。ウィンドトンネルに入ると、レースシーズン中には検証できないポジショニングや素材をテストすることができるのが本当に素晴らしい」と、調整を終えたアルはコメントしました。

ウィンドトンネルでの調整に立ち会ったエアロダイナミクス研究・開発エンジニアのクリス・ユーはこう話します。


「アルが2015年のターゲットとしているレースで最高のパフォーマンスを発揮できること、それが今回の調整の目的です。

それにはライディング効率を向上させて、グランツールなど3週間にわたるレースにおいて可能な限りエネルギー消費を抑えることと、長距離のタイムトライアルに向けてスピードを最大限に引き上げることが含まれました。アルは大喜びでいろいろなレース用セットアップを試していました。まる1日のテストが終わる頃にはウィンドトンネルの中で150㎞近く走った計算になります!

今日のテストで収集したデータに、私たちもとてもわくわくしています。これでアルとスペシャライズド・レーシングは次のシーズンのどのレースにも最適なセットアップで臨めますよ」

スペシャライズド・レーシング・マネージャーのシモーニ・トッカフォンディは次のようにまとめました。

「私たちとアルとの共同作業が始まったのは昨年のブエルタからです。その時はレース用の最善のセットアップについていくつか重要なアドバイスを提供できました。彼は非常に飲み込みが早く、パフォーマンスや機材の細部への気配りが、いかに重要なのかをよく理解しています。

私たちは、今のところはまだ、アルがどんなふうにライドし、そのライドのどこを改善できるかを把握しはじめたところです。ですが、彼がトッププロレーサーとしてさらに高みに上るための出発点として、今回のウィンドトンネルでのテストは大成功でした。

集めたデータを分析して、2015年初めに予定している次のテストへ備えます。ウィンドトンネルでまる1日かけてパフォーマンステストをするなんて、このような施設を自社内に持っていない限りできません。有益なデータがたくさん得られて、アルにとっても私たちにとっても、非常に実りの多い日になりました」


2015年明けには、ヨーロッパでのテストを予定しています。今回、ラボで作りだしたポジションを様々なコンディションで検証し、またヴェロドロームでパフォーマンスをチェックします。スペシャライズドはこういった取り組みから、アスリートをサポートし、そして得たデータを製品開発に反映しています。アルをはじめとした選手の活躍が楽しみですね!

TARMAC を見る> 
VENGE を見る > 
SHIV TTを見る > 

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