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2014年3月19日水曜日

バイクでスピードを稼ぎ、フィニッシュタイムを巻く!その1

「第30回全日本トライアスロン宮古島大会」に向けて準備のまっただ中。こんにちわ、竹谷賢二です。

前回の記事ではいかにフィニシュタイムを総合的に短縮できるかを私の取り組んでいるトレーニング的な観点でお伝えしました。

今回より、私の得意なバイクに関するアドバイスを2回に分けてお伝えします

トライアスロンにおいてバイクでしっかりとトレーニングを積むのは重要です
バイクはトータルタイムの底上げに効果的
まず、バイクはレース全体のペースアップ、平均速度を上げる乗り物です!

スイムとランの1分1秒も、バイクの1分1秒も、トライアスロンにおいては等しく同じ価値があります。
あるいはトランジッションでの時間も同じくですね速度が一番遅いのは、当たり前ながら止まることです。なので、トランジッションの時間をなるべく短縮するというのは結構大事なポイントです。
トライアスロンにおいて「速度を上げる」ということは、「スタートからゴールまでの平均速度をいかに引き上げるか」ということなのです。

宮古島は、S3.0km+B155km+R42.195km=Total200kmを通じた全体平均速度をいかに上げるかが大事です。8.5時間以内を目指す私の場合は、全体平均約23.5kmです。例えば13.5時間の制限時間一杯の場合は、14.8kmとなります。

この全体平均速度、単純に言えばスイムで時速2kmを上げるのは絶対に無理ですし、最後に残るランで時速2kmを上げる、つまり時速10km=6分/キロペースを、時速12km=5分/キロペースに上げることは相当難しいことです。

しかし、バイクであれば時速28km/hを時速30km/hまで上げることは、比較的容易に出来ます。
もちろん、「比較的」ということで、維持するのは大変です。ただ、フィッティングを受けてライディングフォームを見直したり、ペダリングのスキルアップをすることで他の種目よりも改善が見込めるでしょう


海外ではフリースピード、という考え方があります。同じ体力負担、同じパワーで出るスピードを速める、ということです。エアロ効果なども大きく関与していますが、このようなフリースピード、つまりどうすれば負担なく高いスピードを得られるかを考えていけるのものバイクの魅力、醍醐味であり、面白みでしょう。

これらの話は自己ベストを目指す私のようなアスリートだけでなく、制限時間をクリアして、フィニッシュしたい!というアスリートにも関わりのあることです。


全体の制限時間は、7:00スタートから20:30フィニッシュまでの13.5時間です。各パートでの制限時間が設けられていますので、そこを段階的にクリアしていく必要はもちろんあります。

スイム3kmは1時間50分!
これは単純にスイムの泳力を十分に上げておく必要があります。50mを90秒で泳いでも1時間30分となり、余裕で間に合う計算になります。宮古島大会に出るアスリートならば、概ね問題ないかと思います。ただしスイムを早くあがることで、次のバイクとランの余裕時間となります出来るだけ稼いでおきたいところです。

バイク155kmは6時間20分!
この6時間20分にスイムの余裕時間を加算したものがバイクに充てられる時間です。例えば、スイムで10分余裕をもてたら、バイクは6時間30分となります。6.5時間で155kmならば平均24kmとなります。スタート&フィニッシュ、そして地形のアップダウン、追い風向かい風もありますのでスピードの上下があり一概には言えませんが、イメージとしては、常時時速26kmは出していたいところです。これを突破しなければ、ここでレースはお終いとなります。

ランのためにバイクパートの効率性をアップしよう
最後に残るランパート。気持ちを折らない様に、余裕をもって走りたい

ラン42.195km 5時間20分
7分30秒/キロペース、平均時速8kmを出せればバイクからギリギリランに移ったとしても、フィニッシュ出来ます。これは走らなくても、頑張って早歩きすれば出る程度の速度ですので、止まる時間を少なくして、気持ち的に潰れなければまず大丈夫でしょう。

このことから、宮古島を制する鍵はバイクの時速26kmをいかに持続するかといえるのではないでしょうか。

宮古島のバイクパートにおいては、「気持ちよく漕いだら出るスピードを高めることが大切です。
時速26kmで走ることはそんなに難しいことでは無いかと思いますが、問題はそれをいかに持続するかになります。頑張って出せる瞬間的なスピードではなく、バイクフィニッシュまで持続できるスピードこれがロングのトライアスロンバイクで必要なことです。そして、持続のためには気持ちよく漕ぎ続けられることが最重要になります。

それでは、気持よく漕ぎ続けるためのポイントを紹介していきましょう。

・ライディングフォーム
自分の姿勢をしっかりと支えつつ、ペダル、サドル、エアロバーパッド(ハンドル)への荷重の分配を考えましょう。バイクが進むためには、ペダルに力を伝える必要があります。力は体の自体の重さ(自重)が下向きにかる重力と、体に備わる筋力、この大きく言えばこの2つがペダルにかかる力です。

サドルやバーパッドにかかる力は最小限に、そしてペダルにかる力なるべく増やすことでチェーンを引っ張りホイールを回す推進力を増すことが重要です。そのためにはそれ以外にかかる力を極力減らすことが必要です。

まず、フォームをしっかりと保つことが必要になります。姿勢を自分の腹筋群で自然に支えつつ、サドルに腰かけます。このとき、どっかりと座らないように注意します。どっかり座るとサドルに力がかかり、ペダルにかかる力が減りますので、脚の筋力発揮が多く必要になります。それにより脚の筋肉が早く疲れがちです。また背中が丸まりすぎたり、反り過ぎたりすると、腰、背中の負担になりますので注意しましょう。

また無理に前傾したりサドルの前に乗ると、ペダルではなくバーパッドによりかかるようになります。
上半身、腕、肩、首の筋力で支えることで上半身の負担が高くなります。
無理なくペダルに力がかかりやすい前後位置と前傾角度見つけ、自分の腹筋群で姿勢を支えて、いけば、結果的に気持よく漕げるフォームが見つかることでしょう。

バイクフィットによりポジションの最適化を図る
ボディージオメトリーフィットによるバイクセッティング調整。力任せではないフォームの維持を考えたい

・バイクのフィッティング
上記の自然なフォームを保とうとした時に、サドルの位置、バーパッドの位置が、体の望む位置になければ、そのフォームが崩れてしまいます。そうすると前述の体の負担が、バイクとのミスマッチにより引き起こされます。自然で気持よく漕げるフォームを作るには、バイクのフィッティングが最も効果的です。

この時、例えば空気抵抗を減らすエアロ効果を狙い無理して前傾し深く伏せても、支える腹筋群と背筋群の負担が増えることがあります。その負担に耐えられな体を起こしてしまうということは、当然まったくの逆効果です。バーパッドに肘を乗せて伏せた状態が一番負担がないと感じられるように、バイクを体に合わせるべきです。またサドル位置もペダルへの出力やペダリングのしやすさを決めますので、しっかりと合わせましょう。とはいえ、やはり自分のライディングフォームはなかなか客観視することが難しいのが現実です。

SPECIALIZEDではボディジオメトリーフィットや、特にエアロポジションの調整に特化したTTフィットを提供しています客観的に自分のフォームを診てもらえるフィッティングは、気持よく漕ぐための必須事項と言えます。
時速26kmですと、あまり攻撃的に深く伏せた姿勢ではなく、アップライト気味でリラックスしていること重視したいところです。前を見たり補給をしたりしやすく、脚を動かしやすい、ややサドル荷重くらいにしたほうがよいでしょう。

・ペダリング
ペダリングは奥が深く、脚の動きのパターンを変えたり、スキルを向上させるのは一筋縄にはいかないものです。

ペダリングというのは簡単にいうと、股関節からの脚の動きスイムで例えると肩関節からの腕の動き、入水は上死点、キャッチがペダルに力をかけ始める1時の位置、3時の位置はプルで左右の切り返しを始めるポイント、下死点はフィニッシュなのでリラックスして滑らかに、そこから上死点まではリカバリーなので力を抜いて、という感覚がそのまま当てはまります。

トライアスロンのバイクパート。ペダリングは効率性を高めるためにも重要です。
無駄な力をかけず、効率良くバイクを進ませるペダリングをマスターしよう
いかに余計な力をかけないか、体の中心に近いところから動かすか、というところがポイントになります。ただし、スイムでいうローリングは起こりませんので注意しましょう。腰が上下左右前後いずれの方向にぶれてもペダルと脚の動きがズレて余計な脚の負担になります。その結果、バイクもハンドルもぶれてしまい、それを上半身で抑えこ負担がさらに増えるという悪循環がでます。

前述のとおり、腹筋群で姿勢を支えると腰も安定して、股関節から脚も動かしやすくなります。下死点では踏み切らないように脚を上に切り返して、上死点を滑らかに通過させすぐに脚を下に押し返すそんな感じで、股関節に意識を集中し、代わりに膝関節曲げ延ばしに意識を捉われすぎないようにすればちょうどいいでしょう。余計な動きをせずに無駄な力をかけない、シンプルでスーッと気持よく漕げるペダリングに繋がります。

スキルはすぐに上達しませんが、気持よく脚を動かせるリズムを見つけることは比較的簡単なので試すことをお勧めします。動きのリズム=ケイデンスは、同じ速度の時、ギアを変えて試してみましょう。ケイデンスは高すぎても低くても負担になります自分自身が心地良いと感じられる範囲を見つけましょう

速度域が低いとケイデンスも低いと心地良く、高速になるにしたがいケイデンスを上げていく感じです。概ね目安としては25kmくらいだと75rpm、30kmだと80rpm、35kmでは85rpm、40kmでは90rpmというイメージでしょうか。しっかりとリズムをとれれば無駄に脚が空転したり、呼吸が上がって体力を消耗することを防げます。大柄で筋量が多い人はここからマイナス5rpm、小柄で筋量が少ない人はプラス5rpmとして、速度と体格、そしてペダリングスキルに応じて、自分自身で気持よく漕ぎ続けられるケイデンスを見つけてみましょう。


次回は、機材や補給、ペース配分についてお話します!


また、3月28日(土)29日(日)には、宮古島に向けた淡路島トレーニングキャンプを開催します。
今回述べたことに加えて、宮古島大会に向けた練習法や機材調整などのアドバイスもレクチャー、実践して行きたいと思います!





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