ロードバイクとヘルメットのエアロ化が勝負のカギとなった「ツアー・オブ・カタール」。常に強風にさらされる過酷なコンディションにおいても最高の結果が得られるように、SPECIALIZEDレーシングとオメガファルマ・クイックステップ（OPQS）は入念に各選手の機材調整と体調管理を行いました。チームは最善を尽くし、個人総合優勝、ポイント賞、チーム総合優勝などこのレースを制覇しました。
「風が最大の敵です。そして、Vengeこそが最高の武器となりました」と、2014年ツアー・オブ・カタールで総合優勝を飾ったOPQSのニキ・テルプストラは話しています。ツアー・オブ・カタールやツアー・オブ・オマーンのようなシーズン初めのレースでは、しばしば風によって勝敗が決まります。「砂漠のレースでは、選手が一丸とならなければ優勝できません。 ある意味、チームビルディングには最適な環境ではあります。一方で、機材の選択が非常に重要になります」とOPQS技術部長のロルフ・アルダグは話しています。
SPECIALIZEDはすべての分野で専門家を雇い、レースに勝つために必要な情報をプロチームに提供しています。2011年にSPECIALIZEDチームに加わったクリス・ユーは、高度なデータ解析とその提供により選手のパフォーマンス向上に貢献する重要な役割を担います。ユーは、SPECIALIZED社内の風洞実験施設の設計・製造責任者チームメンバーで、2013年5月に仕事を開始して以来、彼は選手のパフォーマンスを向上するテストに没頭。最速のアスリートをさらに速くするためにサポートを続けています。
「空力特性を深く追求することで、ライダーはより速く走ることができるようになります。平均速度が速く横風が強い砂漠のレースでは、VengeやEvadeを使用すると、ライダーは従来のロードバイクやヘルメットに比べて、総合で30W～40W節約することができます」とクリス・ユーは話しています。
ユーと彼のチームが提供する情報によって、OPQS技術部長のロルフは毎日必要な判断を直接行うことができます。ロルフは技術部長として、レースに勝つための最高の装備を選択するという責任を担います。それは、選手に代わって機材を選択するということではなく、選手が自分で判断するために必要な情報を提供するということです。SPECIALIZEDレーシングのエンジニアとエアロダイナミクス専門家の綿密な作業によって、アルダグは条件に応じてどの装備が役立つかを選手へ簡潔に示すことができます。
「SPECIALIZEDの風洞実験施設で得られる科学的なデータは、機材の選択やコンディションの違いによっての差異を実証するのに非常に有益です。 客観的な数値に基づいているので、装備についての判断を行い易くしています」とアルダグは話しています。ラボと実世界でのテストの繰り返しが、OPQSの活躍をサポートしています。
今後は、カタールとオマーンの荒涼とした吹きさらしの砂漠から、ヨーロッパのこけむした石畳へと移行します。 SPECIALIZEDレーシングと開発スタッフによる絶え間ない作業は、OPQSはもちろん、アスタナ、ティンコフ・サクソの選手たちを継続してサポートしていきます。
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